国営ひたち海浜公園
2014年4月15日

 

 田舎に行ったついでに立ち寄ってみました。日立港と那珂湊の中間に作られた、非常に大きな公園です。勝田駅が最寄駅だそうです。
 1991年に開園しています。


 季節により、いろいろな花が咲き乱れます。
 今はスイセン、チューリップ、ネモフィラなどが見ごろでした。
 遊園地もあり、1日たっぷり楽しめそうです。


大画面スライドショー(文章なし) はここをクリック
   
 再生速度は右下の三つの星を押すと早くしたり遅くしたりすることが出来ます。


 190haもある広い公園です。適当に歩いてみました。
 遊園地も、食堂などもありました。

 約8haの広い芝生広場で、ボール遊びや各種イベントが自由自在だそうです。


スイセン

 約1haの松林の下に、絨毯のように敷き詰められた約600品種、100万本のスイセンが植えられていました。
 


チューリップ

 まだちょっと早かったようです。4月下旬が見ごろだそうです。


ネモフィラ

 見晴らしの丘一面を450万本のネモフィラが埋め尽くしています。

 たくさんの人が、草むしりをしていました。
 手入れをしていた人に聞いてみたところ、ネモフィラ以外はすべて雑草だそうです。
 むしっていた雑草はかなりの量になっていました。
 ちょっとでも手を抜くとこのようになってしまいます。除草剤は使えそうもありません。
 芝ならば芝の除草剤があるのですが、同じような草花では、手作業しかなさそうです。

 

 国営の公園は現在17カ所あるようです。いずれもかなり立派な公園で、機会があったら、いろいろと尋ねて見たくなります。
  関東地方では、この公園以外に、国営武蔵丘陵森林公園、国営昭和記念公園、国営東京臨海広域防災公園など、計4か所あります。



付録 細胞とDNA

 母校である栃木県茂木町高校の東京支部、桔梗会が毎年2回ほど機関誌を発行しており、内容は何でもよいから書いてほしいと頼まれ、細胞とDNAと題して書いてみました。発端は今年1月、STAP細胞が発表され大きな関心を引き起こしましたが、残念ながらそれが捏造であったことがほぼわかりつつあったことです。
 そのようなこともあったのだと後で思い出すためにも、ここに転載しました。原稿は2014年3月に書いたものです。


細胞とDNA
                                            昭和33年度卒  稲田浩一 
                                                       2014年3月

 最近、STAP細胞が大きな話題になり期待を持たせたが、ほぼ捏造であったと結論付けられている。しかし、それにより、細胞に興味を持つ人が増えたのは事実だと思う。
 私の専門は電気通信なので、生物学は全くの素人であるが、細胞についていろいろ調べてみるとかなり面白そうである。
 特に面白いのが遺伝子で、現在、人の遺伝子が書かれたDNAの中身はほぼすべて解明されている。人と最も近い類人猿のチンパンジーのNDAと人のDNAの違いはわずか2%だそうである。その差が脳の発達や直立歩行、社会性の獲得などを生み出している。
 最近のDNA解析技術は非常に進歩し、ボクサーの袴田さんの死刑判決の再審が決まったのもその一例であるが、アメリカでは保険に入る場合、DNA検査により、どの程度病気になりやすいかを調べるらしい。
 バクテリアなどの無性生物は別として、我々有性生物は父と母から遺伝子を引き継ぎ生まれてくる。動物の場合、オスは精子を作り、メスは卵子を作る。オスが作り出す精子はほぼ無限というほどたくさんあるが、それらのDNAは偶然のからくりにより少しずつ違っていて、一つとして同じDNAでないのも面白い。卵子も同じで、どの卵子のDNAも作られた時点で少しずつ違っている。だから、一卵性双生児以外は、すべて異なるDNAを持っている。同じ遺伝子を作らない理由は、わずかに間違って作られてしまった遺伝子を引き継ぎにくくするためだそうで、近親結婚が奇形児を生むのは良く知られている。
 秦の始皇帝は不老不死の薬を求めたが、生物に寿命がないとすると、いずれ遺伝子は紫外線などにより劣化して行き、その悪化した遺伝子が、その生物の生存自体を危険に陥れるらしい。だから、有性生物はすべて寿命を持っている。寿命を持つことが生物の正常な存続に絶対必要な条件らしい。
 こどものDNAは親の遺伝子を引き継ぎ、顔が似ていたり、高血圧家系とか糖尿病家系とか、親の性質をかなり引きついているのはよく知られている。すなわち、子供の運命は親からもらったDNAにより、かなり運命づけられている。
 いま、自分の人生を振り返ると、どの程度自分の人生がそのDNAによって左右されて来たかを考えてみるのも面白い。
 生物すべてに共通することであるが、遺伝子の最大の目的は、その遺伝子を子孫に残すことであり、その営みは極めて巧妙にDNAに書かれている。
 卵子が子宮の中で精子を受け入れ、生命が誕生すると、細胞が分裂し、いろいろな幹細胞が作られ、心臓や腸、脳などが作られてゆくが、かなり早い段階で次の世代を作るために、卵巣や精巣を作る生殖幹細胞が作られるというから驚きである。
 人が誕生し、その後成長して思春期を迎えると異性に興味を持ち、恋をして子供を持ちたいと思うのも、子孫を残すことを最大の目的として書き込まれているDNAのプログラムによるものである。
 子供を作るために重要な働きをする性ホルモンは、脳内で作られる。このホルモンが脳内で作られるのも驚きである。ホルモンは作られると瞬時に体全体に伝えられ、子孫を作るための行動を開始する。しかし、年を取るとこのホルモンを作るための脳内部位は縮小、退化してしまう。私の脳のMRI検査をしたとき、ホルモンを作る部位が若者に比べ非常に小さくなっていると言われたことがある。悲しいけれどそれは年齢相応でやむを得ないそうである。
 男と女が恋におち、すべてを投げ捨てでも一緒に居たいと思うのもDNAの働きによって作り出されたホルモンの仕業である。数々の恋愛小説や演歌の恋の歌なども、基本的にはDNAに書かれたプログラムを実行する様子を書かれたものだと考えられる。 
 ただし、子孫を残すための作戦は動物によりだいぶ異なるようだ。例えば、我々に最も近いチンパンジーは恋をせず、ある時、雌が発情期を迎えると、雄、雌ともお互いに不特定多数と交尾をするそうである。
 毛虫が蝶に変身し、恋の相手を探しに飛び出して行くが、劇的な変身をしてもDNAそのものは何ら変化しない。DNAの中の働く場所が変わるだけである。
 これはすべての生物に当てはまる。すなわち、個体が同じなら、脳のDNAや骨・心臓などのDNAはすべて同じである。しかし、DNAの中のどの部分が動きだし、能や骨・心臓などを作って行くかは、その細胞の周囲の状況を見て成長する。従って、生物が成長する過程で、周囲の環境が極めて重要な働きをする。
 ベトナム戦争時の枯葉剤の散布により、たくさんの奇形児が作られたのも、枯葉剤により、細胞分裂時に誤った判断をしてしまい異常が生じたためと考えられている。
 なお、DNAには時計が仕組まれており、分裂とともに、その回数が数えられ、やがて自らDNAを破壊するそうである。
 細胞が分裂し、いろいろな臓器が作られてゆく過程を知るにつけ、その巧妙な営みには驚かざるを得ない。iPS細胞の生みの親、山中博士も、まさに神が作ったとしか考えられないと言っているが、細胞の働きを知るにつけ驚きの連続である。
 驚きといえば、物理学の世界の新発見も面白い。例えばフィックス粒子の発見などである。
 宇宙が138億年前に極めて小さい状態で誕生し、現在の世界が作られてゆく過程もかなり解明されているが、その不思議さには驚きの連続である。我々の住む宇宙は、最近の研究によると2兆個もの銀河系宇宙を有しているが、このような宇宙が我々の宇宙以外にもたくさんあるらしい。自分がいかに小さい存在なのかと考えると気が遠くなるように感じる。
 親から与えられた私のDNAは着実に時を刻み、そのプログラムを実行しつつあるが、宿主である私は、その中身を知らない。ただ、全ての生物のDNAがそうであるように、老化から死へと進むことがプログラムされている。
 これからいかに過ごすかは人それぞれであり、晴耕雨読を楽しむ人、両親や伴侶の介護に励む人、ボランティアを志す人、などなどであろう。
 残された人生はそれほど長くはないので、生きている間に細胞や宇宙などの不思議さがどれほど解明されるかはわからないが、もう一度、生まれ変わったら、細胞の研究に従事したいと思ったりしている。
 いずれにせよ、私を産んでくれた両親に感謝している。






次の旅日記に移る(国内編)

旅日記の表紙に戻る